YokoGoto

プリズナーズのYokoGotoのネタバレレビュー・内容・結末

プリズナーズ(2013年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

2時間30分、てんこもりの畳み掛けるようなサスペンスに、全くダレることもなく飽きることもなく観ることができた。サスペンス作品として王道だし、見る人を裏切らない作品。突然の娘の失踪に容疑者と思われる男を追い詰めていく父親の執念に感情移入することができたし、珍しく母親の心情にはほとんど触れず、父親の苦悩のサスペンスで、なかなか見応えもある。
ただ、全体的に、色んなエピソードを盛り込み過ぎていて、一つひとつが薄く軽く散漫な感じがして、布石をつないだ時の「なるほどぉ」と感じた時の重たさとか感動が物足りなかった気がする。
特に、神への信仰と父親の心情の関係性が深く描かれていなかったため、苦悩が軽い印象をうけた。父親の行動は罪なのか、正義なのか?を観客に考えさせる事無く、サスペンスに走ってしまった部分が、正直否めなかった。
また、父親のキャラクターを描いた要素がいくつかあった(備えを気にする性格とか)が、それがストーリーや物語の根幹にどのように関わったかの理解もしづらかった。もったいない。
冒頭の少女失踪のキッカケとラストシーンは、若干、オチが見えてしまったものの、上手くまとまった感じはあったので、観終わった後は、すっきり感は残る。
思った以上に、怖くなかったので、描き方なのかなぁ?と思う。
でも、全体的に面白かったです。
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