いしすー

プリズナーズのいしすーのレビュー・感想・評価

プリズナーズ(2013年製作の映画)
4.4
話も面白いんですが、やっぱこの監督は画がたまらないですね!

特に「1枚隔てた美しさ」という点では「タクシー・ドライバー」の冒頭と似た心地よさがありました。すりガラス越しの鹿の死体、雨が降りしきるフロントガラス、雪に遮られながら青や赤にぼんやりと光る街灯。

これらははっきりとは見えないからこそ、注視を誘うような、そんな魅力を持っていると思います。けっこう婉曲的な表現を好む人なのかな?

おおむね大満足ですが、さすがに都合が良すぎるところがいくつかありました。マスコミを映した割にその粘着具合とかあんま伝わらない。監禁部屋と行き来してたら余裕で不審者確定でしょう。あとは、ポール・ダノが保護されてから伯母の元へ報告にいくのがギレンホールたった1人って、そんな軽い命あるんですかね…。

普段、少々の脚本の粗さでは驚かないつもりですが、さすがに動揺の色を隠せませんでした。
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