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ジュラシック・ワールドのsiaのレビュー・感想・評価

ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)
3.5
クリス・プラット好きなので楽しみにしてた作品です。

当たり前ですが映像クオリティーは過去作と比べて圧倒的に進化しており、とても見応えがありました。
ジュラシックワールド園内の造形も美しいです。

ストーリーラインはいつも通りで、恐竜を管理しようとした人類が失敗してしっぺ返しを食らう話です。
あれだけの不祥事を起こしたインジェン社がまだ存続してることが驚きなんだけど、目的が企業利益でなく軍事利用になっていたのはちょっと現代風でした。

作品全体に一作目のオマージュがふんだんに盛り込まれており、旧作のファンを意識した演出が多かったです。

シリーズのテーマ曲が「ここ一作目のオマージュだよ!」っていう場面でこれ見よがしに使われてたのはちょっとあざといけど個人的には嫌いじゃないです。
ただ、特に何でもないようなシーンでも流れてくることが結構あって、もっとここぞというタイミングで使ってほしいなと思いました。
まあ、どんなシーンでも流れたら流れたでテンション上がっちゃうんですけどね。

登場人物のキャラクターは悪くはないけどやや印象が薄かったです。

クリス・プラット演じる主人公のオーウェンは期待通りかっこよかったけど、かっこいいだけでキャラとしてはちょっと平凡でした。
最初からタフで頼れて恐竜への敬意もしっかり理解している人物なので、物語の中での成長や変化は特にありません。
旧作のように、冒険を通じて主人公自身にもなにか学ぶことがあれば良かったなと思いました。

振り返ってみると、子どもたちの捜索の時もラストバトルの時も主人公の関係ないところで問題が解決してしまって、彼自身があまり活躍できていなかったのが残念です。
でも、ラプトルと一緒にバイクで走るシーンは最高にイカしてます。

シリーズ恒例の子どもたちも出てきますが、一作目以来久々に「恐竜だ!」と喜ぶキャラクターの姿が見られて良かったです。
恐竜自体にそこまで興味はないのですが、恐竜を見てワクワクしている登場人物の姿を見るとこっちもワクワクさせられます。
ワクワク感こそがこの映画の醍醐味なので、こういった演出が多いと嬉しいです。

兄弟の仲が今作での主要なストーリーになるのかなと思ったのですが、ふたりの絆が深まるまでが大分あっさりしていてもったいなく感じました。
もう少しじっくりと時間をかけてふたりの絆が強まっていくところが見たかったです。

ラストバトルは、これまでのシリーズとは趣向を変えた感じでなかなか面白かったです。過去作で敵だった奴との共闘という構図でなんとなく『ターミネーター2』を思い出しました。
やっぱり最後にアイツが出てくると盛り上がるよね。

総評として、ストーリーそのものに目新しさはないものの娯楽作品としては十分楽しめる内容になっているなと感じました。
やはりこの手の作品は劇場で見てこそ本当の迫力や面白さがわかるんだと思います。
新作はぜひスクリーンで観たいです。


あと、ちょい役で司会者のジミー・ファロンが出てて笑っちゃった。
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