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シンプル・シモンのmimocyanのレビュー・感想・評価

シンプル・シモン(2010年製作の映画)
3.8
やーっとの思いでレンタルできた!
アスペルガー症候群を扱う映画を観るのは「モーツァルトとクジラ」以来これで二作目。
個人的な理由で、こういうテーマを自分のなかでどう受けとるか難しいとこあるのですが、そんな姿勢を骨抜きにしてしまうほどカラフルでポップな色彩が眩しい、北欧好きにはたまらない一作です。

アスペルガーであろうとなかろうとそこには本当は垣根はないはずなんですよね。もちろん、実生活で伴う無理解や苦痛や齟齬や誤解は何倍も違いがあるし、一緒くたに扱うことはできない部分ももちろんある。
でも、もしそんな人たちと一人と一人で繋がった時に、それはきっと障害ではなくひとつの個性になるのではないでしょうか。
その主張の強さから、全く思考が違うように見えても、そんなことない。
ただ、受けとるためのプロセスやルールがちがうだけで、どちらも同じものを手にしてる。
それをしっかり表してて、一番感心したのが、「触るな」と言われるにも関わらず何度も恐れず触っちゃうイェニファーとのやりとり。
シモンは自分がアスペルガーだから、と籠るけれど、誤解を恐れずいえば、それは成長途中の一人の男の子の姿そのものでもある。
自分のルールに沿ってシンプルに生きようとするシモンの壁を、自然に突き破っていくイェニファーの存在がとても魅力的。

面白おかしく描きつつ、自然とボーダーレスな視点で、各登場人物共感できていくとこが良いし、シモンとイェニファーの出会いに見る、これからの未来、可能性をすっきりと結末に導いてて、観たあとに爽やかな余韻が残ります。
弟思いのお兄ちゃんにも素敵なひとが現れてくれますよーに。

時々、話に滑り込んでくるスウェーデッシュポップもやっぱり好み。
シモンはひたすらにストロークの練習ばっかりしてるのに、そのフルのドラムセットどこから出てきたんだろう。羨ましい。余談。