MASAYA

シンプル・シモンのMASAYAのレビュー・感想・評価

シンプル・シモン(2010年製作の映画)
4.2
主人公のシモンはアスペルガー症候群。人に触れられるのと予定が狂うのが大嫌いで丸いものと赤と青が好き。

アスペルガー症候群の特徴でもあるが高い知性と独特な世界観を持つシモン。物事は論理的かつ数学的に答えが出ないと気がすまない。それも簡潔に白黒つけようとするから思考回路が単純。しかも純心。だから『シンプルシモン』なのかな。

でもその分「人間的」なことを理解するのが苦手。その最たる例として挙げられるのが恋愛。大好きな兄と恋人の関係を壊してしまったシモンは方程式に当てはまる「完璧な恋人」を見つけることができるのか。

第7回つながり映画祭で観てきました。障害のある人をテーマにしているだけあって、音声ガイドつきでした。最初は慣れなくて違和感を覚えたものの、しばらくすると聞き心地よく、それでいて親切に感じました。逆にあってよかったなと。

内容に関して言うと正直重いテーマかと身構えていたのですが、発達障害の青年の悩みをユーモラスに描いていたため非常に入り込みやすかった。大好きなお兄ちゃんの為にって必死に行動をおこしたり機嫌が悪くなるとドラム缶に篭るシモンがかわいかった。その分お兄ちゃんに激怒された場面では泣きそうになってしまった。

あと何が良かったかと言うと登場する何気ない人物ほぼ全員が何かしらの伏線になっていてワクワクした。それだけシモンの世界が狭いからなんだろうけど一致団結して微笑ましかった。個人的には元一流シェフだったバスの運転手の「ソースは愛と同じ、時間がかかる」っていうセリフが好き。

全体を通してカラフルだけどチカチカしない世界観が魅力的でした。

2015.12.5