ひろゆき

シンプル・シモンのひろゆきのレビュー・感想・評価

シンプル・シモン(2010年製作の映画)
4.8
銀幕短評 (#168)

「シンプル・シモン」
2010年、スウェーデン。 1時間 26分。

総合評価 96点。

スウェーデン語の原題は「宇宙には感情がない」。アスペルガー症候群をもつ青年 シモンの成長をえがく。

アスペルガーといえば、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」(#49、74点)、「500ページの夢の束」(#148、56点)が思い浮かぶが、この作品の完成度は かなり高い。

シモンは人との身体的接触を極度にきらい、毎週毎日毎時毎分の決まった行動にトコトンこだわる。両親も手を焼く彼を気づかい、あたたかく面倒をみるのが兄のサム。しかしお互いの強いきずなが、あることをきっかけに ほころびを見せはじめる。

デザイン、色彩、カメラ、音楽、フラフープなど、とてもすばらしい。なぜか「ブリグズビー・ベア」(#128、110点)と通じるものがあり、つい 右目から涙してしまった。

恋愛を磁石に例えるシーンはおもしろい。わたしの場合は 電磁石かもしれないけれど、相手が。
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