おやすみなさいを言いたくてのハミングバードのレビュー・感想・評価

商売のグローバル化には熱心なだけで本当の意味で世界を知らないのは日本人だけではなさそうだ。何でも情報は手には入る時代だが、何を検索するかはその人次第。そんな世の中で真実を伝えるジャーナリズムの意義は相変わらず大きい。許せないという怒りを原点にした真実に近づく報道カメラマンと母親稼業が両立しないのはドラマとしての悲しさではあるがいささかルール違反の様な気がする。ラストシーンでの少女による自爆テロ準備シーンでは撮影出来なかったジャーナリトは母親だからということか。本来であれば、母親であるからこそ、そこにある真実を世界に伝えるべきなのであろう。観るものを動揺させるシーンではあるが、彼女が報道カメラマンとして一流ではなくなった瞬間でもあるのだから。