超空間コベ

太秦ライムライトの超空間コベのレビュー・感想・評価

太秦ライムライト(2013年製作の映画)
4.0
「一生懸命やっていれば、どこかで誰かが見ていてくれる…」

ドキュメンタリー的なものを想像していましたが、
完成度の高い、純ドラマ。素晴らしいドラマでした。
カッコ良過ぎて泣けてきます。

福本清三さんの初主演作という事も勿論ですが、
その教えを受けたヒロインの山本千尋が、
果たして如何なる“顔芸”と“海老反り”を披露してくれるのか…?
もう、誰しもが期待を抱かざるを得なかったでしょう。☆

…まぁそれは是非、劇中でご確認頂くとして(笑)、
さすが新世代アクション女優、イイ動きしてましたね。♪

自信を失った彼女に、撮影本番中そっと影から現れ、
「甘ったれんな!」
───カキンッ!☆
と刀を抜いて喝を入れる、浪人姿の師匠。
開眼した彼女は、これを機にスター街道へと上り詰めるのです。

寡黙で腰の低い主人公の福本さんが、ここぞという一瞬に見せる凄味。
一度は引退した彼が、限界に来ていた左手のダメージを押し切って、
クライマックス、『江戸桜風雲録』での松方弘樹との殺陣に挑みます。

松方「香美ちゃん(福本)、体は大丈夫かい?」
福本「…旦那、怖気付いたんでっか?えらい鈍りましたな…!」

…とにかく、見せ場が“見せ場”していて、凄くカッコイイ!
これぞ時代劇の神髄。☆


それとは別の視点で、個人的に気に入ったのが、
若手の三バカ…いや、三羽烏を演じる、オーブルーこと合田雅吏、
市瀬秀和、そして尚玄の3人。

TV局社長の娘をゲットして成り上がった、若手プロデューサーの
オーブルーは、福本さんとの共演を嘆願するヒロイン千尋に対し、
スポンサーへの枕をそそのかしたり(←だよね?そうにしか見えん)、
所々ゲッスい輩なんだけど、終盤ではなぜか良いヤツになってる?

時代劇大好きのバリバリ殺陣役者である市瀬が、
時代劇を解さない、チャラい若手監督を演じてるってのも面白いね。
『京都茶柱殺人事件』の撮影現場で、死体役メイクの福本さんに
にじり寄られ、威圧されて転げるシーンは良かった。☆

そして、新感覚時代劇『ODANOBU!』の主演を務める、尚玄!
「俺ぶっちゃけ、ノブナガの生まれ変わり♪カクメー起こすんでヨロシクぅ!」
“役作り”と称して、共演してる自分の彼女を差し置いて、
その吹替え役であるヒロイン千尋に色目を使います。

結果的には、この三バカのお蔭で、
ヒロイン千尋はスターとなるキッカケを得るワケですからね。
重要な役どころですぜ!


私も『探偵ナイトスクープ』で福本さんを知ったクチなので、
彼の出演作は多く観ているのに、彼が出演している事は後から知った、
というのが圧倒的に多いですね。

そんな中でも是非、皆様にご覧頂きたいのが、
TVシリーズ『宇宙からのメッセージ 銀河大戦』の劇場版(1978)において、
福本先生史上、最もド派手と思われるメイクと出で立ちで演じる、
火炎忍者・ヒビトです!

思わせ振りに登場しておきながら
「ぐああっ!」
とアッケ無くやられ、終盤にまた
「俺は不死身よ!うぁあーっはっはっはっ!!」
と出て来たかと思えば、また一発でやられるのです。(笑)

←先生ファンなら、必見ですぞ!!