いち麦

サルトのいち麦のレビュー・感想・評価

サルト(1965年製作の映画)
3.0
(ポーランド映画祭2013) T.コンヴィツキ監督作。街に降り立った男が、出くわす人々の前で見せる言動に自分も翻弄され続けた。最後に明かされる彼の素性、でもOpの逆回しの様なEDでこれまた見事にはぐらかされてしまう。この作品でもZ.ティブルスキの存在感は絶大だと実感。

ポーランド映画祭2018にて再鑑賞。戦争のトラウマから逃げるかの様に男が潜り込んだ街に現実感はなく、どこか寓話的な世界。さらに彼の虚言と暗喩めいた台詞の応酬が加わる中盤はやや退屈したが、ユーモアたっぷりな終盤の展開と着地には納得。それに、これはもうZ. チブルスキーのファン映画じゃないかと思えるほど随所が彼の出演作オマージュ、セルフ・パロディとサービスに見えてしまった。
いち麦

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