パンケーキレンズ

やさしい本泥棒のパンケーキレンズのレビュー・感想・評価

やさしい本泥棒(2013年製作の映画)
3.5
ナチス政権下のドイツにおける、貧困層やユダヤ人や子供達の視線を通した上質のドラマ♩

そこに描かれるのは、今を生きる実感

子供が主人公であるからこそ引き立つピュアな空気感と、限られた世界に居るからこその内面的(精神的)な広がりが、とてもよく表現されていて、その大きな鍵となるのが、本=言葉、なんですね

文字を覚え
本と出会い
孤独から立ち直る少女

その言葉の一つ一つが、彼女にとって生きている実感であったように、同時に、パパのアコーディオンや、ママのさり気ない優しさ、全てのエピソードが、死神をも魅了するような「瞬間の美しさ」となって輝いている所に惹き込まれます♩

特に
空襲でカラッポの町中で、夜空を満喫するユダヤ人のシーンが秀逸!

『シャイン』なピアニスト俳優、ジェフリー・ラッシュが弾くアコーディオンは、何とも奥行きがあって感慨深いな♩

思いやりや情けだけでは生きていけない過酷な時代だったことを、一番噛み締めていたのは多分ママで、だからこその、厳しさの裏に隠された優しさに、温もりを感じてジーンとしたのでした