〜読む悦び、読む自由〜
ナチス統一化ドイツ、里親に引き取られたお転婆な少女リーゼル。
ミュンヘン郊外の田舎に住む初老夫婦。
母となったローザも不器用ながらに我が子のようにリーゼルを見守り、父となったハンスも溺愛し、読み書きを教える。
ナチスにより本は広場で燃やされ、読むことすら禁じられた。
防空壕でハンスの奏でるアコーディオン。
密かに匿ったユダヤ人少年マックスとリーゼルの友情。
隠れて読み続ける本。
少年ながら既に本物の男だったボーイフレンドのルディ。
いつも"その日"は突然やってくる。
死神による穏やかな語りとラストに救われた。
本作のレビューが意外にも少ないが、隠れた名作。