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やさしい本泥棒のピッコロのレビュー・感想・評価

やさしい本泥棒(2013年製作の映画)
4.5
本を盗むやさしい理由

ソフィー・ネリッセは将来が楽しみな女優さんだ。(可愛いのもあるが。)
この映画よりも幼いムッシュ・ラザールでも、いい演技をしてたし、少し成長したギリーでも良かった。
彼女の作品は、どれも記憶に残りいい作品ばかりだ。

ナチスの統治下に置かれたドイツでは、読書が禁止となる。
反ユダヤ主義による暴動で数多くの本が広場で燃やされる。  
主人公のリーゼルは、養母のローザと養父のハンスに預けられ、ある理由で本泥棒となる・・・。

登場人物が皆、いい人で大好きになる。
アコーディオン弾きのやさしく温かい養父のハンス。厳しいけど、本当はやさしい養母のローザ。リーゼルの知らないことをたくさん教えてくれるお兄ちゃんみたいなマックス。リーゼルの親友で友達思いなルディ。
そして、やさしい、やさしい本泥棒のリーゼル。
皆、大好きだ。

幸せな場所を見つけることができたリーゼル。
彼らとの交流や触れ合いに心が穏やかになる。
どうか、この幸せが永遠に続きますように・・・。

でも、戦争映画なんでそうはいかない。
できるなら、停止ボタンを押して幸せな世界に彼女を永遠に閉じ込めてあげたい。

心の映画館にいつまでも残り続ける作品。


こういう、いい映画が残念ながら日本では埋もれていく。
有名な俳優さんが出てないと大きく宣伝してくれない。
本当にもったいない。たくさんの人に観てもらい広めてほしい。
自分のレビューを読んで、ほんの少しでも観たい人が増えてくれたら嬉しい限りだ。
人から人へ、そしてまた人へ。

タグに願いを込めて。

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