エイガスキー

インサイド・ヘッドのエイガスキーのレビュー・感想・評価

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)
4.0
人間の複雑な感情を5つの感情に絞り、それらを色分けし、思い出をボーリングの玉のように視覚化し、それらを感情の色に色分けし、その全てがコントロールセンターで管理されている。
最初の30分でこれらの設定が過不足なく説明されているのは何度見ても驚く。天才的。ズートピアの無駄のない設定の説明もすごかったが、こちらも負けず劣らずにすごい。これを考えた人の頭の中を見てみたい。

最初の30分で説明が終わった後は、感情たちの物語が始まる。
多分心理学的にはものすごく高度なことをしているのだと思うが、それを簡単に分かりやすく見ている人に伝える工夫がなされていてすっと入り込める。
途中に出てくるあるキャラクターの役割が恐ろしくも切ない。
創造した本人以外誰も知らない存在が、本人の記憶から消えるということは、死よりも恐ろしいのではないだろうか。

何も考えなくとも楽しめて、深く考えても楽しめる作品。
ただ「喜び」の行動は人によっては少々イライラするかも。その時は「喜び」の髪の色と目の色が誰と同じか考えてみると、イライラが驚きに変わるかも。