ライリーが泣くシーン。繊細な感情の動きを表情筋の動きで表現するCGを見ていると、この動画をつくってるクリエイターたちの存在が、頭の中にいる5つの感情とダブってくる。ここは一瞬涙を堪えてへの字眉毛をつくって困った顔をつくりつつ、次の瞬間には……といった試行錯誤は、複数の感情のアクセルを踏んだりブレーキをかけたりして組み合わせる操作そのもの。いや、そもそも人間の表情はそうやっていくつものプラス信号とマイナス信号を発火させたり抑制したりしてつくられてるのかもしれず、そうなるとこの映画が描く世界は、実はかなりいい線行ってるといえるのか。
ポジティブな感情がジョイ一人だけで、あとは全員ネガティブというのは、誰が考えたんだろ。幸福というのは単純明快で物語になりにくい(からハッピーエンドの物語は多くても、ハッピーエンドのその後を描いた物語は極端に少ない)のに対して、不幸とそれを乗り越える物語に人間が共感しがちなのは、お前ら4人組のせいかもしれない。うん、きっとそうだw
△2020/09/03 Apple TVで509円レンタル。スコア3.9
