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アーロと少年の小のレビュー・感想・評価

アーロと少年(2015年製作の映画)
3.9
鑑賞前日、大塚製薬グループが徳島県に開設した『大塚国際美術館』の話を、たまたま家族とした。1000点以上展示する世界の名画はすべてグループ会社開発の特殊技術で陶器の板に原寸で焼き付けたもの。つまり複製品なのだけど、大人一人3240円という美術館としてはとても高い入館料をとる。

しかし、これが大人気。きっと陶板複製画のクオリティがめちゃくちゃ高いに違いなく、しかも2000年以上も劣化しないらしい。複製品とはいえ、満足できる品質で、世界中の名画が一堂に会していたら、きっと興奮するに違いない。これはぜひ見てみたい。

というような感じに似ている映画だった。3Dで鑑賞。CGによる大自然の風景は、美しく、リアリティ感が凄い。息をのむような本物の自然の風景映像をテレビや映画で何度か見たことがあるけど、CGだから本物を凌ぐよう光景を作ることもできるかもしれない。

通常よりも少し高めの鑑賞料金を払って、世界中の有名な風景をCGで次から次へと見たり、現実には存在しない絶景を楽しんだりするような映画が出てくるのかもしれない(もうあったのかもしれないけど)。というような可能性を感じる映像だった。

ストーリーは普通のハートフルなヒューマンというか、恐竜ドラマ。犬と猿の能力を持つ人間の風貌をした少年が、主役の恐竜「アーロ」の相棒。ひねくれたオジサンの感動は控えめだけど、内容は悪くない。

このドラマ、恐竜の必要があったのかしら、と思わなくもないけど、大きな恐竜と小さな少年の対比で映像の動きに幅が出たような気もするので、これで良かったのかも。
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