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007 スペクターのtheatrejinanboのレビュー・感想・評価

007 スペクター(2015年製作の映画)
4.4
ダニエル・クレイグ版のジェームズ・ボンドって本作で終了なんだっけ?と思えてしまうほど、ブレの無い見事な着地。「007」シリーズでは異質とも言える、1本完結というスタイルを取らなかったからこそ成し得た締めくくり方だけど、その狙いが見事に的中した。しかもストーリーのベースで語られるのがジェームズ・ボンドの生い立ちというのだから、ウマいというかアザトいというか。イーサン・ハントもネタに困ったらこの手法もありだなと。

本編は「カジノ・ロワイヤル」「慰めの報酬」「スカイフォール」の過去3作と比較すると、もちろんシリアスな展開ながらもボンドならではのユーモアが多分に散りばめられ、これぞ「007」といった原点回帰でありながらの娯楽大作になっている。
本作を漏れなく楽しむには前述の3本をもちろん観ておく必要があるが、観ていないなら観ていないでほとんど楽しめないので注意が必要。ここがクレイグ版ボンドの良いところであり決して悪いところではない。

それにしても本作でボンドガールを演じたレア・セドゥの魅力が全開で、そりゃボンドも17、18?の歳の差を超えノックアウトされちゃうなと納得してしまうほど。一方のモニカ・ベルッチはというと、うーむ、確かに美人なのは分かるんだけど…。

本作でクレイグ版ボンドが最後というアナウンスも無かったはずだし(この後あるのかもしれないけど)、もう1本作ってくれないかなと思う反面、本作で綺麗さっぱり終わってもいいかなとも思ったりで、なかなか難しいところ。
ただ1つ言えるのは、歴代のボンドの中でクレイグ版ボンドが一番人間臭くて、それは本来のジェームズ・ボンド像からすればちょっと違うのかもしれないけれども、だからこそ魅力的だったんじゃないかなとも思えたり。

とりあえず過去3作を観直して、もう一度劇場に足を運ぶことになりそうだ。★4.4