しゃにむ

007 スペクターのしゃにむのレビュー・感想・評価

007 スペクター(2015年製作の映画)
4.5
「カッコウの巣の下で」

ろうりゃ(打てない)…老若男女居ました!
ぼくが映画館に行くとイマジンを知らならそうなヒマジンな顔触ればかりですが今回はゆりかごから墓場(不謹慎)まであらゆる世代でシートが埋まって隅っこで縮こまらざるを得ない盛況ぶりでした。肩凝った( ゚Д゚)

世代の数だけ歴代ボンドがいます。これで終わりか分かりませんが、ぼくは確実に「クレイグ・ボンド世代」と言うつもりです。劇場でボンドを観られる幸せを噛み締めつつクレイグ・ボンドを脳裏に焼き付けました。ひとつの歴史の締めくくり(なのかな…)に立ち会えた貴重で幸運な劇場体験でした( ´艸`)


今回のボンドは予告から大興奮です。いつも大興奮ですがね…タイトルがね…

「SPECTRE」

((((;゚Д゚)))))))

やって来たか…(CV 石田太郎)
例えて言うならポケ○ンの金銀にサ○キが登場した時のような興奮です(下手クソ) 要するボンドの最大の敵…007シリーズのラスボスに当たります。大人の事情で30年あまり出てこなかった黒幕…007シリーズを一通り観てきた人の興奮は計り知れないでしょう…まだボンドに傾倒してなかった時に観た今作の予告でもビビッと来ました。震えました。だから期待値が尋常じゃなかったです(゚o゚;;

同時にひとつの予感がありました。黒幕をここに持ってくる…ということは…そうなりますか。007の幕引きにはこれ以上最高な舞台はあり得ない。ボンド冥利に尽きる。ダニエルさん、あなた幸せ者ですねぇ…(´ー`)

観終わった感想としては…惜しい…微妙にモノ足りない感が否めませんでした。

いかんせんハードルが高過ぎます。前作のスカイフォールは個人的に最高峰と呼べるクオリティの傑作でした。さらに約30年ぶりに宿敵スペクターを登場させるからにはファンの期待を裏切る出来は許されない。一度にこの二つの難しいリクエストに応えるのは至難の技、神わざです。こうした事情を踏まえると大変満足のいくボンド作品でした。

あらすじ↓
ボンドが嵐の中で揉まれながらタコを揚げる。

前作「スカイフォール」で過去と闘い復活を果たしたボンドは数奇なことに再び過去に立ち向かうことになります。スパイとして外道を歩むボンドの後には死体の山。亡き者たちは様々な形でボンドの前に現れます。オープニング曲に「すべては定められた運命」というフレーズもまた暗示的です。Mが過去から逃げられなかったようにボンドもまた彼の過去に向かい合います。数奇な宿命です。

・SPECTRE…幽霊、亡霊
→スペクターの語義が今作の世界観を支配しているように思えました。目撃するのは生と死の境目がおぼろげで死者が生者の前に現れるまるでオカルトのような世界です。ボンドの運命が気まぐれな天秤にかけられゆらゆらと揺れ動くような不安な心地でした。

・「死者は生きている」
→冒頭のフレーズも暗示的に効いてきます。メキシコシティの「死者の日」から始まるあたりでも境目がぼやけ始めました。懐かしい顔触れに再び出会うとは…みんな亡者です。

ル・シッフル、ヴェスパー、M、シルヴァ、牛乳…あとは…ま、そんな感じですか。

劇中でも緑成分が省かれますww

・Mの遺言
→ 嬉しいサプライズでした。シワ増えt…

・青白い王
→ しかし捻りのない名前ですね笑

・ごQ労様
→ 今作のQはめちゃくちゃ働く。発明品がボンドを救います。しかし5億5000万の車を川底に沈められて可哀相…弁償したかな。

・ハゲてないだと!?
→ 黒幕オーベルハウザーと言われたら…ああ…オースティン・パワーズのハゲDr.イーブルが真っ先に浮かびました(自己嫌悪) しかも俳優がゼロの未来のクリストフ・ヴァルツだからハゲを期待しちまう。ハゲではないですが「ヤバい」匂いがプンプンします。拷問のやり方が「カッコウ」にちなんでロボトミー手術みたいなエグいやり方です。

・カッコウは巣を持たない
→ ボンドとオーベルハウザーは姿形は違うけど同じ巣にいたカッコウでした。オーベルハウザーは非情な人間です。巣から身内を蹴落とせる非情さを持っています。一方ボンドは蹴落とされる。巣を持たない。だけどスパイとして非情になれる。両方ともスパイ的な働きをしている。しかし似た者同士でも何かしら決定的に違う。オーベルハウザーが亡霊であるならボンドは絶対的に生者。ボンドは暗く濁った纏わりつく霧を薙ぎ払う凧。ただ揉まれているだけではありません(´ー`)

この他にも過去作品のオマージュや魅力的な新要素が盛り込まれ新旧ボンドファンにはたまらない作品に仕上がっています。ボンドを劇場で観られる絶好のチャンス!(PR)

これでクレイグボンドはフィナーレかと思う正直寂しいです。続投あるかな…(._.)

とにかく賞賛しよう。ボンドにはそれが必要だ。