桃色

007 スペクターの桃色のレビュー・感想・評価

007 スペクター(2015年製作の映画)
4.4
あと残り1作を観るのが辛いかも…

007シリーズが50年以上も続く中、
観たのは地上波放送で若山弦蔵さんの吹き替えのショーン・ボンドを少々。
印象としては毎回女性は消費されて次々新しいボンドガールが登場するお決まりという感じ。

ここまで4作品を観続けて感じたことは…
そのボンドガール(そう呼ぶ必要はないよね)の全部が重要な彼のハートに残っている存在だったこと。
ダニエルのボンド全体が壮大なオデッセイアなんだよ。
あ…まだ最終話は観てないんですけど…観終わるのがとっても怖い。ロスになること間違い無いから。

さて、今作が私にとっては最高に面白かった。
やっぱりダニエルに馴染んで好きになったことが大きく要因ではあるのでしょうね。

とうとう出てきた巨大悪の組織「スペクター」
前々作でどうなったのか知りたい欲求が続いてたホワイトも登場してきたね。結局、彼との因縁はホンワイトの娘へとつ繋がっていきます。

メキシコの「死者の日」と呼ばれる亡くなった人を偲んで感謝する仮装のお祭りと、
タイのチェンマイの12月の満月の夜に灯籠のうち上がる「コムローイ祭り」の仏教のお祭り。
この2つはずっといつか体験したいお祭り。
そんなシーンから始まったものだからもうテンション高めです!

まず掴みのアクションは爆破により建物崩壊からの脱出。ここで普通の人はもう死んでますね。
高所から飛び降りて下にクッション・ソファーがあるなんて宝くじに当たるより確率は低いんだろうけど、そこはお決まりで、もう何と思わない私。
ヘリコプターのシーンもボンドの心配より逃げ惑う人たちの足の遅さが気になっちゃう。
だけど、たっぷり手に汗握るアクションは最高でした!

今回のミッションは亡きレディーMへの奉仕。
やんちゃで叱られっぱなしだったけど、最後にMはボンドに託したんだね。
世の中は秘密情報を世界的規模で管理するからMI6はもう不要さとMI5のCがのさばる構図にシフトしていきます。

しかしQがボンドに用意したのが爆発する時計1つのみ。
だけどね…009に用意されたアストンマーティン5億5000万円!
見せられたら横取りしたいよね 笑
ボンドのことを解っているようでまだまだ解っていない、坊やなQだったね。

モロッコのホテル「アメリカン」も、砂漠を行く列車もクレーターも異国情緒たっぷりの映像はみんな美しくセンスの良い仕上がりで大満足です。
危機一髪な中、愛する女性を救えなきゃもう一緒に爆破されるのも厭わないというボンド像はダニエル・グレイクこそ似合います。
もう彼しかいないよ!と印象付けたボンドでした!

しかし…なぜ義理の兄が?
ボンドを可愛がる父への腹いせ?

最後、ホワイトの娘のマドレーヌ・スワンとボンドはアストンマーティンに乗って去っていきましたね。
そして安らぎは束の間…
ああ、全てが繋がるんでしょう? 次作に期待だけど…いやぁ、観終わるのが怖いです。
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