TundereForceVI

マッドマックス 怒りのデス・ロードのTundereForceVIのレビュー・感想・評価

5.0
「みんな、狂っている。」

頭がおかしい。
30年ぶりのシリーズ新作を諦めずにメガホンを撮り続けた監督の執念が映像に反映され、マッドマックス2がアフターマスものに与えた影響を吸収しなおして、さらに煮詰めた映画が出来上がってしまった。
映画内容については筆舌に尽くしがたく、とにかく大音響と大画面で見ていただきたい、よくわからなかったら申し訳ない、別の映画見よう?

2015年夏、視聴した人間はSNSで劇中の登場人物がいかに狂気に満ち溢れていたか解説し、V8エンジンを称える劇中のチャントを真似た。
何処の映画館でも一定のロングランを行い、IMAXなどのハイレゾオーディオのみならず、ウーファーユニットを増設して大音量の上映を行う映画館すら現れた。

社会現象にこそならなかったが、監督の狂気が劇場に、観客に伝わり、この映画に関わったものは全員狂っていた。

ちなみに、劇中はおおよそ皆車で爆走しながら破壊の限りを尽くしているので、キリスト教的な禁止ワードはこの手の映画にしては一回Fワードが出てくる程度であることは興味深い、皆神を信じてないから神の冒涜なんて無駄なことはしないのだ。
シャーリーズ・セロン他、心身ともに超強い女性が沢山出てくるので、思ったよりも男向け一辺倒の映画で無かったことも付け加えたい。