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マッドマックス 怒りのデス・ロードのdenizのレビュー・感想・評価

4.0
「死ぬときはデスロードで派手に散ってやる!」

なんとか実のあるレビューを…!!
と、地上波観たあと結局ブルーレイを借りて字幕ノーカットで数回鑑賞。
でもダメだーーー。
映画館でも何回も観ているのに、何度観てもついついテンションMAXに「ヒャッハー!!」としてしまう…(;▽;)
素敵なレビューや考察をされてる皆さま尊敬です…。
だって基本的なことですが、爆走トラックの上に、火炎放射装備のギターマンがいるんですよ?おかしくないですか??
(ゴム付きバトルにサンダードームみを感じたのが僅かの成長です笑)
"怒髪天"を体現したようなイモータン・ジョーのビジュアル、棒高人間メトロノームやライオンキング顔負けの竹馬クロウズ。
視界を奪われ激昂する武器将軍のBGMがヴェルディの"怒りの日"とか、やり過ぎの極みでホントに大好き笑

でもこの骨髄反射のような「ヒャッハー!!」を引き出しているのは、奇抜なアイデアを具現化させるデザイン力だったり、はたまた莫大な費用だったり。魅力的以上のキャラクターたちや、ワンカットワンカットの絵の強さ、緻密なカメラアングル、計算し尽くされたスタントアクション、散りばめられた過去のレガシーなどなど、スタッフ・キャストの叡智を集結させた「ヒャッハー!!」なんだなと、映像特典を観て再認識。

一心不乱に行って帰ってくるだけの構成のなかで、少しづつ変化を起こしていく人間関係が凄く好きです。
マックスとフュリオサ、マックスとワイブズ、ニュークスとケイパブル。
マックスが、武器将軍を狙う為のライフルをフュリオサに託すシーン。
生きる為には自分以外殺す、が原則なあの世界で、武器を他人に託すことが、どれほどの信頼なのか。あー胸熱。

フュリオサの慟哭も、カメラは寄らずに俯瞰の慟哭。
マッドマックス1の片足の靴を思い出す。
カメラ(視点)が冷静だからこそ、無情さがむしろ突き刺さる。
死がこんなにも足元に転がっているのに、生きることへのエネルギーが爆走している。
そんな怒りのデスロードが大好きです。(大事なことなので2回。笑)

ちなみに。
意外に明度高めな配色設定も大好物であります。
どこまでも続く褐色の砂山と、地上の争いなんて我知らぬ顔の透き通る青空。
鮮やかな補色が引き出すコントラストの美しさ。
差し色はガソリンが爆発して燃える炎。

それなのに、ブラック&クロームエディションが気になって気になって仕方ないのであります…。
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