真田ピロシキ

パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊の真田ピロシキのレビュー・感想・評価

3.2
4のストーリーをバルボッサが悪魔の実の能力者になった事しか覚えていない。考えてみると2も水車の上で追いかけっこしてたこと以外全然思い出せなくて、3はアホみたいに長くて半分くらいで見るの止めたんだった。昔はメインテーマをThe Elder Scrollsのと混同していたものだが今じゃこっちの曲をすっかり忘れている始末。スカイリムの頃までは覚えていたのになあ。今作も来月には記憶から消えているだろうが、最初からそういう映画として見るなら問題ない。

このシリーズをジャックスパロウのキャラクター映画と捉えているので相変わらず本当に酒飲みながら演じているんじゃないの?と感じるジョニー・デップが楽しい。正義の味方ではなく口ばかり達者で人望も特別なければ強くもないのに何かやらかしてくれそうな器を感じるんだよね。若かりし頃から既に窺えるその片鱗。ライバルのバルボッサも似たようなもので所詮ズル賢い小悪党でしかないのに「陸で牛を飼って穏やかに余生を過ごすなんてゴメンだ。俺の宝は海にしかない」と意地を貫き通すとこが好き。ベタな展開だがバルボッサの宝はグッと来る。マンガ的に戦闘力を尺度にしなかったのが破綻なく続けられた魅力あるキャラクターの要因。

しかし続編としては既視感ばかりでこれ以上続けられても困る。ウィルとエリザベスの息子がエリザベスみたいな女とロマンスを繰り広げ、1のバルボッサみたいな不死身の敵と戦う。アニメでディズニーがやってることを思うと残念。魔女呼ばわりされながらも科学的に物事を見るカリーナなんかは現代的な味付けに相応しいキャラクターだったと思うのにねえ。続きを匂わせながらも興収がイマイチでリブートを検討してるそうだが、いやそこは新しい映画シリーズやろうぜ…ディズニーランドにはもっと宝が眠っているだろう?