エイガスキー

思い出のマーニーのエイガスキーのレビュー・感想・評価

思い出のマーニー(2014年製作の映画)
4.0
初見と2回目以降で印象がガラリと変わる、見れば見るほど心に染み入るスルメ映画。
プロモーションとキャッチコピーのミスリードを壮大にミスってマイナスからのスタートとなった不遇の作品。
そりゃあ二人の女の子がいて「あなたが大好き」なんてキャッチコピーを見せられたら勘違いしますわ。
さらに内容が若干サスペンスやミステリー要素を持っているせいで、深読みしすぎて謎でもない謎の解明に頭の回転を持っていかれる。

でもこの作品の内容はとても明快で、アンナへの愛情と、アンナ自身の成長の物語。

ああ、あの人は成長したアンナとこんな事を話したり、こんな事を教えたり、こんな事をして遊びたかったんだなあとわかる2回目以降は、何の変哲も無いシーンでも目頭が熱くなる。

またアンナも、冒頭の養母に対するギョッとするような言い草から、段々と自分がどれだけ愛されているかを知り、成長を見せる。
養母の呼び方や人当たり等わかりやすく描かれている成長もあるし、暗喩的に示されているものもある。例えばアンナの描く絵。最初は鉛筆で風景しか描かなかったのが、人物を描き始め、色がつき始めていく。また伏し目がちだったアンナが最初におでこを出すタイミング等々。直接伝わってくる成長から暗喩的な成長までしっかりと見せている。

人それぞれ好みがあり好き嫌いが分かれるのは仕方がないが、見る角度やストーリーの追い方を間違えていて好きになれないと言うのはもったいない話なので、プロモーションやキャッチコピーはもっとよく考えて欲しかった。