青山

ポール・ヴァーホーヴェン トリックの青山のレビュー・感想・評価

3.8

プロの脚本家が書いた冒頭4ページ分の脚本。その続きを公募し、切り貼りして一本の映画を仕上げる......という実験的手法のメイキングを30分魅せられた後、その映画本編が始まるという、不思議な映画でした。
 
まずは冒頭のメイキングのパートがめちゃ良いです。
ハリウッドの商業主義的なやり口からドロップアウトした監督が創作論を惜しみなく語りながら小さな現場で楽しく映画を作っていく過程は、見てるこっちも楽しいっすね。
監督の人柄もいい。
自信家なんだけど、ユーモアもあるから嫌味に聴こえず、実際自信に見合った傑作を数々撮っておられますからね。
特に印象的だったのは、「どんな脚本にも一つは良いところがある」「続編は作らない」という言葉。ロボコップ2をクソディスるのには笑いましたが、アーティストとしてのプライドが感じられて、ヴァーホーヴェンかっけえなと思った。
......というのも、映画としての演出なのかもしれないですけどね。


さて、そうしたメイキングを経て始まる本編は、50分程度の短さのためこぢんまりした話ではありますが、小さな人間関係の中にめくるめく捻りを加えてストンと綺麗に落とすという群像劇のお手本みたいなもの。
公募したものを繋げたとは思えぬくらい綺麗なシナリオですが、そこは監督の選球眼とコラージュの腕ですかね。

とりあえず2人のガールが可愛かったし特にビッチちゃんはおっぱいも綺麗で好きになっちゃいました。親子丼を食べる女の子なんてエロすぎますよね。
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