ひこくろ

ザ・ドア 交差する世界のひこくろのレビュー・感想・評価

ザ・ドア 交差する世界(2009年製作の映画)
4.3
こんな主人公のような状況に陥ったら、正直、もう生きていけないってぐらいに落ち込むと思う。
浮気がバレるだけでも相当なダメージなのに、それが原因で大切な幼い娘が死んでしまうのだ。
その罪悪感たるや、想像もできないほどだろう。
自業自得と言ってしまえばそれまでだが、そう言ってしまうにもあまりにも過酷すぎる現実だ。

だからこそ、過去に戻れて、娘を助け出せた瞬間の喜びはとてつもない。
それは大きな犠牲を払ってでも手に入れたい、主人公にとっての過去だからだ。
でも、人間は秘密を抱えながら生きられるほどには強くない。
だから、主人公は徐々に弱まっていく。どうにもできない現実に苦しめられていく。
ここに子供を持ってきたのが上手いなあと思った。
子供に「あなたはパパじゃない」と言わせるのとか、本当に上手すぎる。
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