風来坊

デス・リベンジ ラストミッションの風来坊のレビュー・感想・評価

2.0
「プリズンブレイク」で一躍スターになったドミニク・パーセル、最近では低予算映画やB級映画で姿を見る事が多くなりましたね。B級映画好きとしてはこのガタイは絵になるので嬉しいですが、同時になんか寂しさも感じます。映画のお話しですが他とは違う事、新しい事をやろうとしている試みは感じるんですが、どうも形になっていないですね…。現代の殺し屋が、いきなり剣と魔法世界にというのは発想としては面白いですけど。

ストーリーは掴みヅラさがありますし、キャラクターの設定も主人公は殺し屋で子供を誘拐するのも構わない冷血漢なので、別の世界で善行をいくら積もうと素直に肩入れ出来ない難しさがあります。現代と別の世界の時間軸がどうなっているかは分からないが、監禁されてほったらかしにされてる子供が可哀想。殺し屋設定もそれほど活きているとは思えないので、警察官とか軍人にすれば良かったんじゃないかと思います。

敵の陛下が残虐で悪役として良いキャラなのですが、「太郎」ってタトゥーが首の後ろに入っていて笑うというか萎えました…。戦いのシーンは荒々しいカメラワークで迫力がありますし、ドミニク・パーセルの体格を活かしたパワーある動きも良い。別の世界で敵を倒してチャンチャンかなと思ったらヤツも現代に付いて来るのは意外でした。過去と現代の登場人物が繋がっている辺りも面白いと思います。

良い所も結構ありますが、全体的に地に足がつかない感じと説明不足がネックとなって楽しめない作品。ラストも簡単に終わっていいのか…ヤツが現代に野放しなのに…。発想は面白く他にない映画と思いますが、発想に溺れたそんな映画でした。
風来坊

風来坊