みおこし

8月の家族たちのみおこしのレビュー・感想・評価

8月の家族たち(2013年製作の映画)
3.0
ジュード祭りと同時開催中のユアン祭り!新年ユアン始めでございます。

オクラホマの片田舎に住むバイオレットは病を患っている。彼女の夫が突如失踪したことにより、久々に集まった娘の3姉妹たちもそれぞれ問題を抱えていた。長女バーバラは夫の浮気と娘の反抗期に悩み、次女アイヴィーはひそかな恋に胸を焦がし、三女カレンは家族の危機に婚約者を連れてきて...。

錚々たる俳優陣によるドロドロの家庭崩壊劇。メインビジュアルだけ観ると、なんだかほのぼのした感じのファミリームービーかと思いきや、罵詈雑言の嵐の家族の諍いにこちらまで凹むレベル...(笑)。メリル・ストリープ扮する明らかに精神がおかしくなっている母親の口から飛び出す言葉のエグいことエグいこと...。いくら血の繋がった家族であっても、ここまで心底憎み合えるんだと思うと悲しくなります。最後の方はもはやBitchだのFワードだのをぶつけ合っている様子が過激すぎて滑稽に見えてくるほど。(笑)。
登場人物に完璧な人はいなくて、全員何らかの欠陥がある人ばかりなのですが、それが余計に生々しくてステキ!一筋縄ではいかない、本音とエゴの滲み出る骨太な人間ドラマでした。

ユアンはダメダメな夫役で何だか地味でした...。今を時めくベネカン様がみんなに言われたい放題の弱気な役で、Dr.ストレンジの時の強気な雰囲気のかけらもなかったのが何だか新鮮!(笑)個人的にはジュリエット・ルイスがハマリ役で、久々に銀幕での彼女を見られたのが嬉しかったです。
メリルファンの皆様には、彼女の天才的な「嫌な女」演技が堪能できるので、必見です!本当に役の幅が圧倒的に広くて、天才的な女優さんだなとしみじみ...。
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