このレビューはネタバレを含みます
ビターだけど重くなく、良質なホームドラマでした。原作は小説なのかな?
メリルストリープ演じる破壊神のような母バイオレットを造り出したのは、貧しさや厳しい環境なのだろう……とか割り切れないぐらい苦しめられる娘たち。でもまたそんな彼女たちも母親に似て冷酷な部分があることに気づかずにはいられない。
特に母親に気に入られているバーバラ(ジュリア・ロバーツ)は、夫に去られ早晩自分が母のような女性になることを予感しているのでは。
一番良かったシーンは、娘や親戚が去り誰もいなくなった家の中で、朦朧とするメリルにインディアンの家政婦がそっと寄り添うシーン。亡くなった夫は、こうなることを予期して彼女を雇ったのかもしれないと思うと、愛情を感じる。
地味に驚いたのは、安っぽい雰囲気が似合う三女がまさかのジュリエット・ルイス!