洗濯工場の音と熱、あと女性たちの傷。
息つく間もなく働く女性達。
街は乗り合いのトラムが行き交い人々がぶつかり合うほど溢れてる。活気というよりも必死。
そう感じる冒頭。
この作品は幼い頃から当たり前の過酷さの中で生きる一般庶民の女性達が勇気を振り絞って立ち上がり闘い続けた実話からなる。
女性の参政権を命をかけて最も望まない暴力に出て訴える彼女達の心はその勇気ある強い行動とは真逆にずっと怯えていた。女優さんらの演技のリアリティからその怯えた心が私の腕を強い力で掴んでいて放してくれない感じでずっと怖かった。
極端かもしれないけど「神様どうか家族だけは無事でいられますように…」と非常事態のときにまず思うし祈る私。
でもこの当時の庶民は「神様どうか…」の祈りが日常で、逆らわず目立たず堪えること、それが生きる方法だったのかもしれない。
どんなに殴られてもどんなに蹴られても闘い続けた彼女達はボロボロだった。
世間の目に負けて無力な夫はいっそ自分を殺してほしいと思うほど自らを責めていた。
無言で我慢し涙する幼い子供達はどうしようもない物事が全てわかっていた。
なんて辛い時代だったんだろう。
見終わって私が思ったことは彼女達が救ったのは子供と女性だけではなくて妻を守れなくて辛かった夫そう男性も救った。
何の権利もない、女性がまだ男性の所有物であったような時代に。
残念だけど弱っちい私がその時代にいたらきっと声すらあげられなかったに違いないな。
本当に凄いことで凄い以外の良い言葉が出ない私の語彙力の無さっぷりが凄い。。 今私は何にも怯えていない。だけどまだ世界中で変えていくべき事が沢山あるから今も同じだ。そう思ったら彼女達から贈られた花束を勇気に暴力を一切使わずに未来へ花束を贈り続けなくてはいけないな。