マピンターズボーン

ラブ&ピースのマピンターズボーンのレビュー・感想・評価

ラブ&ピース(2015年製作の映画)
3.8
【これはもう一般受けは絶対しないと言い切れる】

園子温って一言で言うと当てはまらないパズルのピースを枠とか関係なく
ぐいぐい押し込んで無理やり一つの絵を完成させる感覚に似てる。

だってこれジャンルはコメディでもなくファンタジーでもなくラブストーリーでもなく特撮でもないのに全部ぎゅうぎゅうにつまってるわけでつまりはジャンル「園子温」なわけだよね?

この作品は当初まったく観る予定なかったんだけど友達が去年の映画ベスト10の2位にあげていた。賛否両論なのは知っていたので理由を聞くとあれ観て「え?」とか「はぁ?」とか思う人ってピュアな心がない人だと思うわと言われたらそりゃ誰からもピュア王と言われるまぴおさん飛びつくでしょ?誰でも鼻くそおやつにしたことあるくらい常識でしょ?え?ない?

さて今作エログロはないが相変わらずの園子温節は健在。
そこには色んなオマージュが溢れてた。ベイブ、ウルトラQの「育てよ!カメ」ティム・バートン、ガメラ、トイ・ストーリー。

そして彼の愛する忌野清志郎の「スローバラード」泣けるわぁ。
物語に出てくるカメやおもちゃ達の声優も豪華。
カメにピカチュウの大谷育江、星野源、中川翔子、犬山イヌコ。

原爆を落とした国もわからない若者たち。
ペットやモノを要らなくなったら簡単に捨てる人々。
2020年の東京オリンピックに向けて過去をかえりみない日本人。

そんな原発をはじめ消費社会への批判。

そして捨てられた動物やおもちゃ達の行き着く場所はトイ・ストーリーよりファンタジーを感じたし夢を感じることができた。ちょっとグッと来たよこれ。
まあそれがトイ・ストーリーシリーズを超えるのかって言うと別の話だけどね(笑)あれはあれで完成されたシリーズだから。

しかし園子温が俺の好きなもの全部詰め込んだ闇鍋をさぁ召し上がれ。

ってそりゃ賛否両論でるよね。
計画性なんて一切無視してリビドーのままチープなB級路線で突き進む。

これはもう一般受けは絶対しないと言い切れる。

でもね。そんなの彼からしたら関係ないの。
撮りたいもの撮ったんだから。中学生が自分の考えた最強のストーリー完全映画化したら
それだけで満足でしょ?世間の評価なんてどうでもいいじゃん?

だって評価を決めるのは他人じゃなくて「自分」なんだから。
そこの君もほら!他人の目を意識しすぎて居心地わるい生き方してない?

誰の人生?他人の人生じゃないよね?自分の人生だよね?


キモい?あああ?関係ねぇよ!いくらてめえがキモいって思おうが俺はこれが大好きなんだよ!文句あっか?

ただやるからには全力で後悔ないようにな!中途半端に生きたら承知しねえぞ?
俺は好きな様に生きるぜって園子温の声が聞こえてくる。
エンドロール観ながらやっぱり涙腺ゆるいなぁと思った次第。ごめん少し泣きました。

うん。園子温嫌いじゃないです。心の汚れた大人にこそ観てほしいそんな作品。

445本目