ミナカ

猿の惑星:新世紀(ライジング)のミナカのレビュー・感想・評価

4.3
前作では"猿"だった彼らだが、今作ではまるで"エイプ"という人間と同等以上の種族にまで成長したような印象だ。

この映画の悲しいところは、メインキャラ全員に悪い奴なんかおらず、そこにはそれぞれの背景や主張があり、図らずも考えの違いが戦争へと雪崩れ込んでしまう。

そもそものきっかけはエイプと鉢合わせになった人間がつい発砲してしまったことで、両者の猜疑心はゆっくりと雪だるま式に大きくなっていく。そらこんな奴らと出会ってしまったら思わず撃っちゃうよ。そこも凄く分かる。

人間に優しくしてもらった過去があるシーザー。リーダーという立場状、私情は挟み込めないし、これは完全なエゴだ。たまたまいい人に救われただけかもしんない。愛とは、正義とは何だ?人の(エイプの)数だけ正義があり、そこには恐怖もある。自分や仲間、家族や故郷、はたまた国を守るために起こる戦争。なんともやりきれない物語でした。

前半は心の揺れをじっくり丁寧に描き、引っ張って引っ張って後半からはバトルへ突入!!
エイプならではのアクロバティックなアクションは見応え充分!!舞台背景も相まって、猿の惑星でしか表現できない完璧なる世界観でした!

バトルシーンの終盤は前作を踏襲。しかし今作で見殺すのは、、、悲しすぎる結末、、、涙
ミナカ

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