にゃんこむ

猿の惑星:新世紀(ライジング)のにゃんこむのレビュー・感想・評価

3.8
『猿の惑星』リブート版2作目。
前作から10年後の地球が舞台。

2作目にして、シーザーと他の猿達の違いが顕著に現れてきました。
とても意外だと思ったのは、2作目には1作目で関わった人間達が直接出てはこないところ。
王道な流れであれば、ここでシーザーの元飼い主が出てきて、もう争いはやめようよ!なんて呼びかけてハッピーエンドになるところなんですが、そう易々と事は運びません。

「人間と違い、猿は猿を殺さない」という信念のもと、統率を取り、仲間を纏め上げてきたシーザー。しかし、知性を得てしまったためか、皆仲良しこよしでやっていきましょうなんて理想論が通じるわけもなく、基本的に人間駆逐してやる!なコバ。他のお猿達も人間に対しては敵対的。シーザーはというと前作で飼い主と決別したけれど、人間の優しさに触れて生活していた時期を忘れられず、必要以上に人間に危害を加えることは出来ない。意見の対立は争いを生みます。
どのお猿も人間みたいになるもんか!と心の中では思っているはずなのに、結果として人間のような醜さを持ってしまっているのは非常に皮肉。
にゃんこむ

にゃんこむ