シンプル・イズ・ベストとはこのことか。
サッカーの王様ペレの生き様が簡潔に、それでいて感動的に描かれている。
ストーリーは実話ベース。多少の脚色はあるだろうが、ペレ自身が非常に魅力的な選手のため、その生き様を見てるだけで十分面白い。
導入は、貧乏な家庭に生まれ育ったペレが、ユニフォームも靴も買えない中、毎日裸足でサッカーをするところから始まる。その境遇を恨むことも無く、ただサッカーを楽しむ姿は、これからの爆発的な活躍を予感させる。
そして、その予感通りペレは作中3度ほど覚醒するのだが、その演出がかっこいい。まわりを置き去りにするドリブルテクニックは、まさに神業。役者も相当練習したと思う。
鑑賞中は、どうせ勝つと分かっていながらも、困難にぶち当たっているペレが、それをはねのけて覚醒するのを待ってしまっている自分がいた。
少年漫画のような爽快なサクセスストーリーを見たいなら、1度見るべし。