Yoko

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生のYokoのレビュー・感想・評価

2.9
DCEU2作目。


及第点。
バットマンが主役の映画とは到底思えないほど、彼に魅力をほとんど感じることが出来ない作品だった。
スーパーマンと対峙する上での彼の信念や正義に、正義感というものをほとんど感じられず、あげく信念そのものも正直かなり薄いと感じた。
頭が悪い人の正義感というか、そもそも行動原理が全然つかめない。
各々のストーリーのかみ合いが悪かったこともあり、なんでこの人ヒーローやってるんだろう…という冷めた視線を送らざるを得ない。
中身の点で主役に肩入れできないのが相当つらかった。

で、今作それと対峙せざるを得なくなるスーパーマン。
前作で無視されていた大量の犠牲者問題を積極的に持ち込みんだことは、リアル路線を敷いている今作で言及されており、一種のけじめを見ることが出来る。
相変わらず悩んでいるが、それでも彼なりに正義を模索している様子はよかった。
人を救う正義を全うしようとするその姿勢と心がけ、これがあるだけでコウモリとは雲泥の差だろう。
最終的な決着についてはかなりご都合主義を感じる終わり方ではあったがまあそれはいいとして、バットマンとの対決が結局一人の女性ありきの戦いでしかなったことが残念。
MCU『シビル・ウォー』のような、正義と正義のぶつかりあいを見たかったのにこの点がちょっと…。

ヴィランの描写もかなり雑で冗長。
ジェシーアイゼンバーグが悪であることを証明するために、あの砂漠のくだりを銃弾にまでつなげてそんな長くやる必要あったのかね(演技はGOOD)?
ワンダーウーマンの登場にはテンションが上がったが、何度かあからさまに匂わしすぎていることもあり思ったほどの上りようではなく。
あの音楽をそうたびたび使うもんじゃないよ。
またDCEUの今後を意識したのか、そこもそうバンバン出さなくてもよいだろうにと思う。

ただ、団結してからの展開は基本的に良かった。
バットマンのアクションもギミックを使いこなすようになり、それなりに彼になじめることが出来る。
もう少しそれを早くやっておくれよ…というため息まじりの思いは消えないが。
Yoko

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