ドント

卍 まんじのドントのレビュー・感想・評価

卍 まんじ(1964年製作の映画)
4.5
1964年。物語は女の告白で始まる。弁護士の妻が、通っている絵の教室で出会ったはすっぱな女に恋をする。女同士の恋路に男が2人絡んで、あれよあれよという間に大変なことになっていき、そして女の告白は終わる。
谷崎潤一郎の原作の最強の映画化。押し寄せる台詞が、あえぐような語りが、この倒錯の世界を加速させていく。が、気品は保たれ、汚くはならず、しかし手を出せば指を全部切られるような凄味は持続し続ける。なんだこれは。これが文学だ。頭が裏返しにめくれそうだ。
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