イチロヲ

アンドロメダ・ストーリーズのイチロヲのレビュー・感想・評価

3.5
コンピューターの洗脳工作により破綻の一途を辿っている人類を助けるべく、救世主として誕生した双子の兄妹が勇気を奮い起こす。光瀬龍原作・竹宮惠子作画の同名コミックを映像化している、SFアニメーション。

地球上に人類が生まれる以前のアンドロメダ星雲の惑星を舞台にしている、古典的SF作品。理想郷創造を目指している機械に翻弄させられる人間の姿を通して、ヒューマニズム(人間らしい生き方)を提起していく論法。

機械は理想郷を創り上げるためのプログラムに従っているだけなので、絶対悪ではない。「機械によって与えられた幸福」を選択する生き方もある、ということを示唆させていく手法が、人生の切なさを際立たせている。

登場人物では、双子の妹を守護するエキゾチックな女剣士が印象に残る。漫画では仏画から飛び出してきたかのような、たおやかなイメージになっているのだが、アニメでの再現はさすがに困難な模様。本作の鑑賞後、「もしも某国の主導者である黒電話が機械だったら」を想像してみるのも、また一興。