スガシュウヘイ

ゴーン・ガールのスガシュウヘイのネタバレレビュー・内容・結末

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

”愛しあい、憎しみあい、支配しあう。それが結婚だ”


結婚に、純粋なる愛の物語を期待している若年層は完全についていけないと
思いますので、見ないほうがいいです。結婚は、恋愛と違って法的に有効な契約ですから。出産したり育児したり、あるいは住宅ローン返済とかする中で、一方が勝手にどこかへ行かないように縛るためのものですよ。


それにしても嫌~な映画でしたね。すっきりしない。それでいて、ずっしりと心に残るものがある。おまけに一瞬たりとも飽きさせない。さすがはフィンチャー監督。フィンチャー監督好きの方なら、絶対に大丈夫です。見てください。



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以下ネタバレ含む
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前半は、失踪した妻の真実に迫るミステリー。しかし、この謎はわりと早い段階で明かされる。そして、エイミーの”陰謀”といっても過言ではない、したたかさに、観客は気づくことになる。
ここから先は
エイミー=異常者、知能犯
ニック=凡人、被害者
という図式ができあがる。



中盤は「無実のダメ夫ニック VS インテリ極悪妻エイミー」の戦いに、警察、弁護士、マスコミが絡む社会派ドラマへ。


そして後半は、サイコパスと化した妻エイミーがこれから何をしでかすかわからない、という恐怖映画に。不協和音による演出も加わって、非常に怖い。


ジャンルの枠を縫い飛ぶように展開するストーリー。しかし、その中核に位置するのは、一組の夫婦の結婚生活。


ベン・アフレックの表情をみれば、結婚がいかに現実的な契約であるかがわかると思います。ちびっこ達よ。これが結婚だ。


製作:2014年
監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ベン・アフレック、ロザムンド・パイク