スタンダード

ゴーン・ガールのスタンダードのレビュー・感想・評価

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
5.0
【内緒】


僕の人生は、
僕自身に振り回され続けており、
劣等感の克服に費やされています。


一つを克服しても、
次の劣等感が顔を出してきて、
僕はその都度散乱するハメに。


【情緒】


人は成長しようとする時、
酷く情緒を乱します。
それは、『ウミガメの産卵』と
酷似しています。


膿(卵)を出そうとする行為に、
痛みを伴わないハズがないのです。


しかし情緒を乱すことは、
『はみ出し者としてのレッテル』
を貼られることに等しく、
『成長するための行為』は、
『世間にとっては異常』
に他ならないのです。


ならばどうすれば良いのか?
『当然おとなしくすればいい』
訳ですが、
『そこに痛みはなくとも』
『気づきもまた存在せず』
『他人の評価に怯える日々』
を過ごします。


正直、痛みはもう真っ平です。
『僕はおとなしく生きたい』
『しかし逃げられない』
『仕方なく膿を出す』
『次の膿が顔を出す』
その繰り返しで生きています。


【一緒】


夫婦生活とは、
『安心』『安定』
を得るものだと考えていました。


例えそこに、
『奴隷(スレイブ)』
という言葉が付随したとしても、
『安心』『安定』
が得られるならば構わない。


適齢期で結婚をし、
適齢期で子どもを授かり、
適齢期で潮時を読み取る。


青い海のように輝く、
青色発光ダイオードは、
一人の奴隷が産み落とした。


人は彼をこう呼ぶ。
『スレイブ・ナカムラ』と。


【へその緒】


中村修二は学生結婚をした。


普通ならば、
『安心』『安定』を求めて、
家族のために生きるはずである。


しかし彼にとって、
『奴隷』としての人生および
『スレイブ・ナカムラ』
としての人生は、
『安心』『安定』ではなく、
『洗脳』『服従』である。


そして彼は、
『スレイブ・ナカムラ』から、
『フリーダム・ナカムラ』へと、
『生まれ変わる決心』をする。


『ウミガメが涙を流す』
かのように、
『ナカムラは怒を流す』


そして、
『その涙(怒)は、青色に光り輝く』