ぶみ

天才スピヴェットのぶみのレビュー・感想・評価

天才スピヴェット(2013年製作の映画)
3.0
ライフ・ラーセンが上梓した『T・S・スピヴェット君 傑作集』を原作とし、ジャン=ピエール・ジュネ監督、カイル・キャトレット主演により映像化したフランス、カナダ製作のドラマ。
永久機関を発明した10歳の少年、T・S・スピヴェットが、発明に贈られる賞の授賞式に出席するため、故郷モンタナから単身ワシントンDCへ向かう姿を描く。
主人公スピヴェットを、公開当時同じ10歳のキャトレットが好演、昆虫博士の母をヘレナ・ボナム=カーター、カウボーイの父をカラム・キース・レニーが演じており、他の出演陣も含め、キャスティングは文句なし。
スピヴェットが夜な夜な家を抜け出し、一人貨物列車に乗り込んだり、ヒッチハイクしたりしてワシントンDCに向かう様には、ロードムービーの醍醐味が詰まっており、ましてや天才的な頭脳を持つものの、世間的には少年であるスピヴェットの危うさは、ついつい応援したくなるもの。
また、非常にコントラストがはっきりとした映像は美麗で特筆すべきところ。
ただ、全体的にはあっさり目で、もう少し背景の説明や、捻りがあっても良かったかなと感じた次第。
個性的な家族の中で、双子の弟の死を影に持つスピヴェットの姿と、美しい風景美に目を奪われ、ロードムービーとしての楽しさに溢れているものの、たとえ尺が長くなったとしても、もう一押しが欲しかった一作。

お前が無事なら、それでいい。