かつきよ

天才スピヴェットのかつきよのレビュー・感想・評価

天才スピヴェット(2013年製作の映画)
3.6
映画アメリの監督と一緒らしく、知ってる人はみんな納得しておりますが、私はこの映画が初めてでした!

ちょっと変わった家族を持つ天才少年TS君の、冒険譚、、、
ロードムービーというか、ドラマというか…
いろいろ展開はあるのですが、大袈裟でなく淡々と進む感じです。
スピヴェットと君の語りも冷静ですし、テンポもいい。
かなりさっぱりした描き方なのに、描いている世界や内容が、結構深くて重いです、、、。
まるで絵本のようなちょっと不思議な温度感。真面目すぎず、コミカルだけど、ファンタジーとかコメディではないんですよねー。

スピヴェット君の旅の本当の意味がわかった時、ほへー、、、となりました。

そもそも天才キャラクタが好きなので、スピヴェット君の内声はどれもウィットに富んでいて、それだけでも楽しめました。
よくよく考えるとやはり、わりと重い話なのですが
そう感じさせない独特の雰囲気はなんで表現したらいいのかなーと思っておりましたが、どうやら児童文学が元になっているようで、ちょっと納得しました。本当に叙情的といいますか、童話的といいますか、なんだかちょっとふわふわしてるんですやね。

映画として、視覚的に面白い演出もあって、普通に2Dで見ても面白かったのですが、当時は3D公開とかしてたみたいです!
数式とか図とか、スピヴェット君の空想?シーンが3Dで浮かび上がってきたら、楽しいだろうなーと思います。

お話はとてもよかったのですが、絵本のページを一枚一枚めくっていくような楽しさは、言ってしまえば山場がないなと思いました。
途中までで結構コンクリート気味に演出を寄せていたなーと思っていたのに、オチのあたりはなんともアブストラクトだったし、
そんなオチでいいならどうにでもなったなぁ、というのが印象。

キャラクタも一癖も二癖もありかなり好みですし、スピヴェット君とレイトン君をめぐる核心に迫っていく構造は好きでした。でも、ずん、、と重く入ってくる感じではないんですよね。それが逆に好みではなかったですが、人によってはハマると思います。

良くも悪くもそういった、ちょっと童話的な雰囲気を楽しむ映画なのかなと思いました。
とてもいい話なのに、私の心に切り傷は作らなかったです。
あのストーリーラインなら、ぐさっとさして欲しかったなぁというのが本音です。
家族ものって涙腺とかど真ん中のツボなのですが、今回は全く泣きませんでした