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インヒアレント・ヴァイスのohtzcaのレビュー・感想・評価

インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)
4.8
ラリった探偵物語が話の主題ではあるのですが、実は今作において、そんな事はどうでもいいのではないかと思います

ドラッグの産物としてのラブ&ピース、ヒッピー文化、西海岸幻想、そして一方の現実ではアメリカが巨大な資本の下、その権力を確実に増し、新たな帝国主義が始まろうとしていた、そんな時代を描いた作品が、今作なのではないでしょうか

ここで、トマス・ピンチョンが、ポール・トーマス・アンダーソンが、炙り出そうとしたのは、あまりにも巨大な闇=アメリカだったのではと感じました

いつまでも続くと信じていたサマー・オブ・ラヴは終焉を迎え、唯一の居場所だったビーチは歩道の下

この作品に、被害者も加害者も実は居らず、ただアメリカという強大な力を持った国だけが、一人勝ちして、夢を信じた者は幻想にしがみつくしかなかったのではないかな、と思いました

あくまで、私なりに解釈した結果が、以上なのですが、そういう作品であるなら、ポール・トーマス・アンダーソンは、またしても大傑作をものにしましたね、唸るしかありません