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ジャッジ 裁かれる判事のnaoズfirmのレビュー・感想・評価

ジャッジ 裁かれる判事(2014年製作の映画)
3.7

事件を通じ、変わる親子関係🎬

ストーリーは殺人の容疑者となった父の為、父子の確執が有りながらも弁護を引き受けた主人公の姿を描いた作品でした。父親と息子の関係というのは実にややこしいです。大抵は仲が悪く、悪いとまでいかなくともどこか変な距離を開けてしまいます。小さい頃はどんなにベッタリし合ってても、父親は大人になった息子の言うことやることが、いちいち気に入らなくなり、父親の言うことやることにいちいち逆らいたくなるものです。お互いが憎いというのではないが、妙なライバル関係になってしまいます。息子にとって父親というのは、いつまでもガンコで分からず屋であり、父親にとっての息子とは、いつまでたっても青二才のままなのです。息子は父親の背中を見て育ち、父親は自分の道を歩きだした息子の背中を見つめそうやって世代というのは替わっていきます。今作はひき逃げ事件の被告となった父親を息子が弁護する中で、今まで自分が知らなかった父親の本当の姿が見えてきたり、父親の自分に対する愛情を知ることとなります。裁判の中で本気でぶつかり合いながら、親子関係が再構築されていくところに引き込まれていきました。そして息子が故郷に戻り判事になることを決意し、自分の居場所とすべきことを見つけた予感を感じさせる良いエンディングだと思いました。
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