ピッツア橋本

コードネーム U.N.C.L.E.のピッツア橋本のレビュー・感想・評価

コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)
4.5
“これぞガイリッチー流バディムービー!ボーダレスかつハイブリッドなスパイアクションにシビれろ!”

時はアメリカとロシアの冷戦時代。元国際指名手配犯でいまはCIAのスパイとKGBのスパイが無理やりタッグを組まされ、ドイツにあるというウラン核配合の闇レシピを調査するミッション。

「なんて緻密で知的な脚本!なんて派手でスタイリッシュなアクション!なんて気の利いたオシャレなカメラワークとカット割!…そりゃそうか、だってガイリッチーの映画だもんな」

ってなる内容。
CIAアメリカスパイ側は知的でマイペースで手先が器用、
KGBロシアスパイ側はパワフルで最新科学を駆使するのが得意、
というお互いの個性が立っていて、各々の美学を競い合いながらもしっかりお互いの弱点を補いながら進んでいくとても心地良いバディものに仕上がっている。
登場する美女達もスレンダー中心でちょっとノスタルジー感じるメイクやファッションの色遣いが魅力的。そして嘘つき笑

前半と後半で敵味方問わず、キャラ達の実態がオセロのようにひっくり返り、印象や立ち位置が鮮やかに変化していく構図も美しい。

その繊細かつ緻密な設定の数々がアクション映画にしてはいささか小難しくなってしまうのが、ガイリッチー映画のご愛嬌。しかもかなりスピーディー。
でもやっぱりこれくらい詰め込んでこその作家性と映画の風格なんだと思う。

『ロックストック〜』『スナッチ』『シャーロックホームズ』などなど、彼の作品は何か一貫性がありつついつも新鮮で今時で、心から素敵だなと思う。
ピッツア橋本

ピッツア橋本