westtribe

リトルプリンス 星の王子さまと私のwesttribeのレビュー・感想・評価

3.2
鑑賞直前に「星の王子さま」を読んで、
記憶を新たにしておくことをオススメする。

この作品には老人になった飛行士が登場し、
飛行士の友達になった女の子が王子を探しに行く。
なので、なんらかの形で「王子のその後」が描かれる、
ということ自体は、ネタバレではないだろう。

生まれ変わり、成長した姿、魂、夢オチ、いろんな可能性があると思いますが、
それは観てのお楽しみですが、
あの本のエンディングで感じた余韻と切なさ、
自分なりに思い描いた王子の面影を胸のうちにとどめている方は、
覚悟を持って観たほうがよろしいかと。

前半の、「星の王子さま」のストーリーをストップモーション・アニメで振り返るのはとても雰囲気があってよかった。
現代パートはCGアニメで、その使い分けもわかりやすくて良い。

…とまあ、個人的には楽しめたのですが、
「うーんそれはちょっと」と少なからず思ったのも事実です。

特に後半、少女の冒険?パートは、
あまり出来のよくないピクサーものを観ているような気分でした。
「星の王子さま」のラストから、どうしてこうなったが描かれないのが不満。
そして街灯点灯夫はどこへ行ったのだ。
飛行機に乗ったら◯◯◯が動き出すのはなぜだ。
「大切なことは目に見えない」からって、何でもアリってわけではなかろう。

(この後半部分については、現実か、少女の想像か、という議論がありうるのは承知しているが、少なくとも作中での翌朝の描写は「あれは現実だった」とにおわせている)

公式サイトによると、
『サン=テグジュペリ エステート(権利管理者)が初めて認可した、「星の王子さま」のその後を描く物語』
とのことだが、果たして著者が存命であれば、こういう形での映像化を認めたかどうか。
公式な「その後」というより、あくまでひとつの二次創作物、
パラレルワールドのひとつとして眺めるのがいいと思います。

随所で使われるcamilleのボーカル曲がとてもよかった。
字幕版はエンドロールで流れるのもcamilleですが、
吹替版は松任谷由実の日本盤オリジナル主題歌らしいです。