ヤックル

リトルプリンス 星の王子さまと私のヤックルのレビュー・感想・評価

4.0
子供をターゲットにしていると思わせるルックをしているけど、どちらかと言うと大人向けと思わせるアニメーション映画だと感じました。

まずストップモーションアニメで表現された小説の世界は圧巻。
正直、これをずっと観ていたいほど。(とはいえあの世界を2時間分撮影したら製作費が膨大に膨れ上がるか、製作スタッフが死にそうだけど。)
そしてこのストップモーションで魅力的に描かれたリトルプリンスと大人の世界に囚われたリトルプリンスのギャップはかなりシニカルで、ガッチガチに凝り固まった心の深いところにある子供のころの記憶を揺さぶられるような感覚を覚えました。

ただ、その反面そのビジュアルからこの映画を楽しみに来てるであろう子供たちが退屈そうにしている空気はあったので、わざわざ『星の王子さま』の外の世界を描いてまで大人向けにする必要性はあったのかなぁとは思いました。

夢の忘れてしまった大人の世界は、物も人も社会の歯車として描かれているんですが、規則正しく動く様子はそれはそれで複雑な機構を持つ機械製品のような美しさがあったように思いました。
この作品と同じフランスの映画監督、ジャック・タチの『プレイタイム』にも同じような描写があったのでこれを参考にしたのかなぁとも思いました。