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フランシス・ハのかずシネマのレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
3.8
可愛らしい。
小津やジャームッシュ風味の流れる様な日常系。
朱夏まではいかないけれど、完全な青春の時期を少しだけ越えようとしている女性の話。

色んな事の間が悪い時があるのはあるあるやなぁ。
空気の読み方(読めなさ)とジョークの質や語彙が幼いんかなぁ、フランシスは。
夢を諦めないの、素敵やと思うけど。
その夢についても色々あったけど、この作品で描かれたより後にもなんかもうひと波はありそうやな。良い方向で。
親友がフランシスに「貴方はそのままでいて欲しい」って言ってた気持ちがちょっと分かる。
純粋で突っ走ってて可愛いもんな。

20代後半って「大人にならなアカン、落ち着かなアカン」となりがちな(人によっては)辛い時期。
自然と無理なく落ち着く人もおるし、人によってはもっと前の歳頃のうちから落ち着いている人もおるけど、無理をする人も沢山おる。
ハタチ超えたらあっちゅう間なんやもんな。
大人になりきれんまま歳だけ重ねてるんちゃうか、、という焦りが出る頃。
25歳くらいからの加速ぶりは何なんやろねw
例えば音楽の話をしていてもそれ以前は5年も前の曲だと「かなり前の曲やね」「懐かしい曲やね」とか言ってたのが、「ちょっと前の曲やね」「新しめの曲やね」に変わるんよなw
十分若いのに「もう若くない」って、自分に言い聞かせてしまう人も沢山おるよ。作中でもその台詞あったけど。

BGM的に50年代くらいの作品の雰囲気な時もあれば、80年代くらいの青春ものの様な雰囲気の時もある。
ボウイ様の曲やしな、あれ。
フランシスが里帰りしていたシーンがいかにも年末ーっ!て感じでなんだか好きやった。
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