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フランシス・ハのNUZOOのレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
3.8
モラトリアム的なモヤモヤのせいでおかしな行動に走るフランシスに自分を重ねずにはいられない。あの痛々しさは国境を越えて普遍的なのね。
白黒の画面は、スマホとか出てきてるにもかかわらず時代感がわからなくなる感じがある。それもまた普遍性を感じさせることになっているのかも。過去の映画の引用もあったりしたし。(調べるまで『汚れた血』の走るシーンしかわからなかったけど)

『20センチュリー・ウーマン』で知ったグレタ・ガーウィグ、やはり口元が非常に良い。あの自然な立ち振る舞い、でも存在感はある体格などいい感じだった。

全体にシンプルで自然な撮られ方で、低予算感が軽やかさにつながっていたように思った。あと「マンブルコア映画」ってどんなもんなんだ、と思ったけど意外ともごもごしてないじゃん、という感想も持った。
とにかく、走るシーンが象徴するようなラフで軽やかな感覚が全体に吹いていて、見終わったあとの爽やかさはこの季節に見てこそかも。ぬぐいきれない寂しさ含め。

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