大傑作。
ある程度の年齢に行くと現実的な決断をしなきゃいけないことが誰にでも起こり得ると思うんだけど、そんな中これまで計画性も何もなかったフランシスが試行錯誤を繰り返しながら自分の居場所を見つけていく様子が本当に面白い。
一見明るい青春映画なんだけれど、実際は「いつまでも遊んでいられないと気づき、若者が現実を受け入れる瞬間」を描いた苦みのあるテーマの映画。
エンディングも最高で、やっと仕事を始めて家も借りてこれから自立するというシーン。その引っ越した家のポストに自分の名前が書かれた紙を入れるんだけど、フランシスは計画性がないからプレートのサイズなど測らずに適当に名前を書いて入れてしまう。結局ポストから見える名前は「Frances Ha」と名字が途中で見えなくなっているというオチ。ここまで考えた脚本は神。