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フランシス・ハのnaoズfirmのレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
3.5

モノクロ作品🎬

ストーリーはニューヨークを舞台にプロのダンサーを目指す女性が人生と向き合う姿を描いた作品でした。今作はモノクロ作品ですが所々で不思議と"色"が見えるような気がしました。フランシスの髪色、レヴやベンジーが住む家、朝に食べるサンドイッチのレタスやトマト、ニューヨークの夜の明かりが何となく見えてきます。恐らくキャラクターの個性がはっきりしているので身に付けているものや服の色を感じることができると思いました。かつて、憧れていたダンサーの夢は叶わないと知ったフランシスは、自分の夢、人生に折り合いをつけ新しい道を選択します。「27歳は、歳でもないけど、若くもない」というセリフが印象的でした。歳でもないけど若くもない、今後の人生を決める上で30歳はターニングポイント的な年齢だと思いました。折り合いをつけることは決して、負けや逃げを意味するものではないです。そしてラスト、フランシスは「Frances Halladay」の紙に折り目をつけて「Frances Ha」として、郵便ポストに差し込みます。彼女の顔は、まさに光の色を感じさせるほどに清々しいものでした。
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