嵯峨

アントマンの嵯峨のネタバレレビュー・内容・結末

アントマン(2015年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

ここからMCU初見です。
超おもろかった。エイジオブウルトロンで止まってたのを後悔するレベルの娯楽映画。本当に不快な要素とか一切ない、軽くてわかりやすくて笑えてっていうエンターテーメントってこうだよな、うんって感じ。ちょっとMCUの前作でなんか妙に重苦しくなりそうな雰囲気だっただけに本当に良かった。

まず、意外と今までのMCUでは無かった負け犬這い上がりストーリーつうのもね、まずこの時点で良い。なんか、今までやっぱ何かしら天才とかそういう元々万能そうな奴が科学の力でアベンジャーズになるって話だったけど、今回は本当にトーシロもいいところw
まあキャプテン・アメリカンがトーシロからのスタートだけどあれもう科学の力でいきなり強くなっちゃったって感じだったけど、この作品はトーシロが、娘のために頑張る・努力する!!ってのが良かった。しかも、その努力シーンの編集とかによるテンポとか美術がおしゃれでおもろい。

で話もあのアントマンのギミックがメインというより、あのアントマンのギミックを使ったクライムものがメイン。しかも、集められた仲間たちが「オーシャンズ」みたいなエキスパート集団・・・じゃなくてこっちもトーシロなのもね、笑っちゃいますよね。バカ集団。このバカ集団と難しそうなこと語る科学者が作戦会議してるんだけど、もう普通に笑える。ていうか、なんならあの科学者も難しめな空気出す感じでもなくてツッコミ役なのもすごく良かった。ていうかMCU抜きにこの集団のドタバタ大作戦映画みてええええって感じでした。

クライム的なところもそうだけど、SF的であったりアクションももちろんしっかりしてて、これが割とごっちゃにならず整理されて映像として出てくるから非常に見やすいし楽しい。別に最後の量子空間とか特殊なところじゃなくても、アントマンだからこそSF的な映像になる会社内でのシーンとか、アクションもアントマンだからこそ・・・ってこれはそりゃそうなんだけど本当に見やすい。最高。

外し演出とかも、例えば映画の全体の空気感にそぐわないしんみりしそう・・・ってところで、主人公がムードを作り直すっていうギャグ演出いれてたり、アクションでもトーマスがすごい勢いで吹っ飛ぶ・・・んだけど実際はカランコランってちょっとクスって笑えるギャグが多々あって邪魔にならず、それどころか映画として機能してるのもすごく良かった。

あと最高だったのは、主人公がトレーニングしてるんだけどいかんせんトーシロだからちょっと上手くいかない!!であの美人なお姉さんがお父さんに怒っちゃうって場面、本当に映画が映画だったらすごく深刻になりそうなんだけど、主人公の表情というか顔が本当に無能が自分の不出来で気まずくなっちゃってる顔でここもやっぱ深刻にならない良い軽さがあってすごく良かった。ラストとかも、あのキャシーのいまのお父さんを無下にしないで、みんな仲良くって感じとか素晴らしいラストでした。
嵯峨

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