伊緒

ウォーリアーの伊緒のレビュー・感想・評価

ウォーリアー(2011年製作の映画)
4.2
総合格闘技×兄弟愛×父との確執

人間ドラマが熱い。
兄、弟、父が皆いろんなものを背負って苦しみながら生きている。それぞれのバックグラウンドを丁寧に描いていて感情移入しやすい。

しかし、丁寧な中盤から、後半はやけに人間ドラマが淡白に感じられる。なぜかって?説明がないから。拳と拳がぶつかり合い、見ているものにそれだけで感情の変化を読み取らせようとしている。でもそれって読み取れなかった時どうしたらいいの?笑 3人の今後はどうなったんだよー??とやや消化不良なのでこの点数で。

しかし、弟はほんとに孤独だ。母も病死し、それを1人で看取り、唯一の友達も戦場で亡くしてしまう。教師で妻も子供もいる兄を恵まれていると勘違いし妬む気持ちがよくわかる!そう、他人の芝生は本当に青く見えるんだよ〜兄弟なら尚更じゃん。劣等感たっぷりに、悲しげで怒りに満ちたトムハーディの表情に一番心を持ってかれてしまいました。

他者を許せなくて拒絶して憎んで憎んで酷い言葉を浴びせて。でもそれでも気持ちは全然晴れなくて。逆にどんどん辛くなっていく。飲んだくれた父を優しく抱きしめるシーンにガツンとやられてしまいました。辛いよなぁ。人を怒り続けることってほんとしんどいよね。許せたら楽になるのに、許してしまう自分が赦せないんだよなぁ。意固地になっちゃうよなあ。

それにしても、口では反対しながらもめちゃくちゃ応援してくれる兄の上司や奥さんや生徒たち…。一緒になって喜んでしまう自分もいるんだけど、やっぱ恵まれてるよ!とトムハーディと一緒に意固地になる自分もいて笑

お父さん〜もっとフィーチャーして欲しかったよー(´;ω;`)